なぜ、仏壇には線香をあげるのでしょうか。
それは、香積国という一切が香りで出来ている浄土において、お釈迦様の説法の香りは伽羅や白檀の香りとされているためです。
故人に香りでもってお釈迦様のお説法を聞いてもらうという意図があるのですね。
また、お線香をあげる側である我々にも、香りで落ち着いた気持ちになれるという効能があるのです。
以下に「香十徳」と呼ばれるお香の功徳を挙げておきます。
感は鬼神に格(いた)る
心身を清浄にす
よく汚れを除く
よく眠気を覚ます
静中に友と成る
塵裏(じんり)には閑(ひま)をぬすむ
多くして厭わず
寡(すくな)くして足れりと為す
久しく蔵(たくわ)えて朽ちず
常に用いて障(さわり)なし